さくらサイエンスプログラム採択のお知らせ
量子線科学を活用した日印共同研究の推進
このたび、当センター応用原子科学部門所属の前田知貴准教授が申請した交流計画が、科学技術振興機構(JST)の2026年度「さくらサイエンスプログラム」に採択されましたので、お知らせいたします。
本計画は、「量子線科学による環境調和型パッケージの技術革新に関する日印共同研究」をテーマとした共同研究活動コース(Bコース)であり、インドのトップ研究大学の一つであるインド工科大学マドラス校(化学工学科)との連携のもと実施されます。
■ 交流計画の概要
本交流では、当センターが推進する「量子線科学による材料科学」と、インド工科大学マドラス校が推進する「環境調和型パッケージ技術」を融合し、国際共同研究体制の構築を目指します。
具体的には、日本の強みである
- ナノマテリアル作製技術
- 量子ビーム(中性子・X線・電子線)によるナノ構造解析
を基盤技術として活用し、次世代の環境調和型パッケージの開発に取り組みます。
■ 背景と目的
茨城大学では「イバダイ・ビジョン2030」において、量子線科学および環境科学分野における世界水準の研究拠点の形成を掲げて研究基盤の強化を進め、さらに海外の研究者や学⽣との交流拠点としての機能強化を図り、教育研究の国際化を進めています。
このビジョン達成に資する本交流計画では、日印両国に共通する課題である環境負荷低減型パッケージの開発に対し、量子線科学を応用することで革新的な解決策の創出を目指すとともに、若手研究者の国際的な連携強化を図ります。
■ 実施内容
交流期間中は、講義・実習および共同研究として、以下の取組を実施します。
- 量子線科学および量子ビーム技術に関する講義・実習
- 小角X線散乱・電子顕微鏡によるナノ構造解析
- ナノマテリアルの作製と樹脂材料への複合化
- フィルム特性(ガスバリア性等)の評価
- J-PARCおよびKEKフォトンファクトリー等の先端量子線科学研究施設の見学
あわせて、国内研究機関との連携により、異分野融合型の研究討論や若手研究者の国際ネットワーク形成を推進します。
■ 期待される効果
本計画により、以下の成果が期待されます。
- 環境調和型材料に関する科学技術イノベーションの創出
- 国際共同研究を担う若手人材の育成と国際的頭脳循環の促進
- 先端大型研究施設の活用促進
- 日印間の継続的な研究・教育連携の強化
■ 今後の展開
本交流を契機として、インド工科大学マドラス校との連携を一層発展させ、共同研究の継続的な実施および学術成果の発信を推進していきます。
また、本学学生の国際共同研究への参画機会を拡充し、グローバルな視野を備えた人材育成を進めてまいります。

