応用原子科学部門の研究成果がPhysical Review BのEditors' Suggestionに選定

2024年4月16日、応用原子科学部門の量子ビームを用いた精密構造解析に基づく、新奇なカイラル結晶構造と反強磁気秩序を示す物質Nd3Rh4Sn13の物性研究が、Physical Review BのEditors' Suggestionとして掲載されました。

茨城大, KEK物構研PF, J-PARCセンター, CROSS, 東北大学, JSTとの共同研究で、修士論文の成果をまとめたものです。中性子と放射光X線を駆使して、338 K以下のカイラル対称結晶構造と1.65 K以下の反強磁気秩序構造の詳細を解明しました。

◆ 空間反転と時間反転の対称性が逐次的・自発的に破れる物質を発見しました。

◆ カイラル結晶構造が出現し、そのもとで一次元反強磁性イオン鎖が三角格子を介してつながる反強磁気構造を、放射光X線散乱・中性子散乱によって明らかにしました。

◆ トポロジカル電子状態を示しうる新奇な物質を提案するものです。

https://doi.org/10.1103/PhysRevB.109.134425

4月26日に本研究成果のプレスリリースも行いました。